TOPページ

心理相談室

このはな学舎
(フリースクール伸びる力
 フリースクール生きる力)

このはな心理臨床講座

スーパーヴィジョン・グループ

講義と演習

講 読

ワークショップ

このはな市民カレッジ


特定非営利活動法人
このはな児童学研究所


〒103-0007
東京都中央区日本橋浜町2-25-2
チャンピオンタワー1F
TEL:03-3639-1790
(電話受付時間)月~金曜日10:00~17:00
E-mail:konohana@konohana.jp

ワークショップ

(3)遊びと遊戯療法

森田喜治(龍谷大学教授)

8月7日(日)   13:00 ~ 18:00


子どもの心理療法では遊びをもちいた遊戯療法が用いられる のが一般的である。しかし、短期間で表層にある問題を軽減す ることが求められ、その治療がクライエントの魂の叫びにまでいたらず、行動の改善という表層の理解にとらわれ、単純に子どもの遊びに付き合うのみでよいとされる傾向がある。遊びの 治療的な効果や、遊びそのものの持つ心理療法的特性に目を向 けられなくなり、単に子どものリラクゼーションのためや、その後に行われる生理的訓練の前のほぐしや、子どもの注意の集中の準備のために遊びを取り入れ、それを遊戯療法と称している傾向がある。あるいは、心理療法の初学者の子どもとかかわ る体験として用いられ、遊戯療法という専門性が軽んじられている傾向にあるように思える。しかし、古来から遊びについて は様々の領域から研究、考察が行われ、心理学だけではなく、現代の文化を形作ってきた基本に遊びがあることが語られている。いわば人間存在の基本が遊びの世界にありそれが心理療法 で用いられる重要な要素であるといえる。遊びには楽しみの要 素のあることはもちろんではあるが、そこでの人間関係や社会 性、発達、教育ひいては経済学や芸術までもが遊びと関係していることが述べられており、また、心理療法にとって大変重要 な要素である心の世界の表現、言葉にならない心の深み、無意 識の表現として象徴的に語られている。子どもは自分の中に生じている言葉にならない感覚を行動を通して表現する。その際にセラピストは子どもとの関わりの中 で生じる自分自身の感覚に目を向けそれらを素直に受け入れ、子どもとの関係の中に提示し、そのやり取りの中で起こる相互 の反応に目を向け、さらにその中で遊びは進んでいくことになる。各学派によって子どもの心の理解は様々であるが、その原 則がマニュアル化されることにより、原則に支配され子ども自 身に目を向けられなくなっている傾向もみられる。本講義では 遊戯療法の中でセラピストの中に起こる様々な感情に目をむけつつ、子どもの遊びそのものの治療的な意味を理解し、その中で子どもの心の表現としての遊戯の意味を考察する。