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ワークショップ
(2)遊びと感性
森田喜治(龍谷大学教授)
5月21日(日) 13:00 ~ 18:00
「遊び」についての概念は子どもの心理療法に特化されたものではなく、他の心理療法の概念にも共通するものがある。心を遊ぶ、ことが心の安定に関わる者で、それは非現実という心の現実を表現する場の提供になり、また、そこに現実的利害の及ばない守られた空間の中で心の真実が表現される場となる。「遊び」の概念を通して、我々は心を開放し、成人しては行動だけではなく言語を通して心を遊び、子どもは言語ではなく行動を通して心を遊ぶ。日常の生活の中では得られない自由と守りの中で、真実を表現し、真実と出会う。そしてそれに関わろうとする心理療法家はその表現を、お互いの関係の中で相互に受容し、相互に共感しあいながら自由な心でクライエントに寄り添う。
新たな療法が次々に紹介され、それこそ間に合わないくらいに多くの技法が開発され、理論的な実証が行われ、それらがより早く、あるいはエビデンスにのっとった、確かなものとして示される。しかし、それは、また、次の新たなものを作り出す一つのきっかけにしか過ぎない。こういった新たなものの提供は確かに意味がある。しかし、現在、基本となる感性の理解が少々置き去りにされているようにも思われる。
昨年に引き続き、遊びの概念を念頭に置きながら、新たな形式やスタイルではなく、従来からある基本に戻ってテクニカルな新たなものではなく、遊びそのものを見直していければと思う。