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ワークショップ
(3)臨床動作法の実際
鶴 光代(淑徳大学)
6月30日(日) 13:00~18:00
臨床動作法は、ひとは生まれながらにからだを動かしながら生きる存在で、ひとの生きる活動は常に「動作」と共にあるという基本的人間理解に立っています。ひとの喜怒哀楽はすべて動作を伴い、悩みや心理的問題も動作に具現されます。
つまり、ひとが悩んでいるときも、からだを動かしながら生きているわけですから、その悩みの感じは動作となっても現れるわけです。からだを動かすのが億劫になったり、反対に焦り感でセカセカと動き回ったり、肩凝りがひどくなったり、背を丸めたうつむき姿勢になったりします。
臨床動作法では、こうした動作に現れる不調感や不安定感を、ゆったりと安定したからだの感じや確かな動作の感じへと変える援助を行います。これらの「感じ」を変えていくのは、その人自身が変えたいと望み、変えていこうとする自己活動によるわけですから、その過程は心理過程そのものでもあります。
社交不安症の人では、たとえば、「職場で批判されているように感じることからくる緊張や焦る気持ちが、からだの緊張やこわばりになっていると思われます。まず、そのからだの緊張を弛めて楽になることで、不安や焦りを減らしていくことができるでしょう。」と、動作法への導入をしていきます。
実際に動作をしてもらって、動作不調に表れている日常の体験の仕方を把握していきます。 動作には、不安感、焦燥感、回避的体験の仕方、相手中心・非主体的体験の仕方が見られたりします。動作不調を改善していく過程そのものが、そうした感じや体験の仕方を変えていくことになり、社交不安感は低減、消失していきます。
現在、臨床動作法は、うつや不安障害、統合失調症の人たちへの動作を手段とする心理療法(動作療法)として適用され、また、赤ちゃん動作法、高齢者動作法、健康動作法、教育動作法、いじめ予防動作法、ストレスマネジメント動作法、被災者支援としての動作法等として展開しています。
本講座では、臨床動作法の実技を通してその実際を体験し、動作が変わるとこころのあり様が変わることを実感していただきたいと思います。床に座り込める動きやすい服装でご参加願います。